黒部市立図書館では、
「大蛇に嫁いだお光とおとせ　-郷土の民話　紙芝居と絵本展」を開催します
平成26年4月9日（水）～20日（日）

今回は、郷土の民話の代表格である、宇奈月町下立に伝わる「愛本のちまき」と
黒部市荻生の「おとせと大蛇」というふたつのお話をご紹介いたします。下立・
荻生と場所は違いますが、伝え残されている話は非常に似ており、密接な関係が
あります。

「愛本のちまき」の主人公お光、「おとせと大蛇」の主人公おとせは、共に愛本
の大蛇へ嫁ぐことになるのですが、二人とも親孝行で美しい娘であり、大蛇に見
初められるという点が共通しています。また、二人の父親が「徳左衛門」である
こと、蛇の子を産み、粽の作り方を教えて消えてしまうことも共通しています。

大蛇はさまざまな手を尽くして、惚れたお光・おとせを手に入れようとします

お光の家に樽酒を置いて行って、「あれは結納の酒だったのだ。飲んでしまった
ならば、是非とも嫁にもらわねばならぬ。」とせまってみたり、酒樽だけでなく、
お金や絹を置いて行ったり・・・

しまいには、わざわざ手ぬぐいを落としてお光やおとせに拾わせた上で、立派な
イケメンの若侍に化けて「その手ぬぐいを拾ってくれたのは運命」とばかりに、
嫁に来いとかきくどいたりします。その手ぬぐいも、波もようであったり、大蛇の
愛恋を描いたチラシに包まれていたりして、比較してみると興味深いものがあります。

また、ある資料に「おとせは実在の人物である」という記録も残っており、こちら
も興味深いものです。

この二つの民話が掲載されている資料と、黒部の民話が掲載されている資料をまと
めました。今後、いろんな調査にお役立ていただければと考えています
　　　　　　　　　　　　　　　　
今回展示している大型絵本「愛本のちまき」は、宇奈月町浦山在住の上坂次子さん
の手づくり、紙芝居「おとせと大蛇」は昭和53年度婦人ボランティア活動事業で
手づくりされたものです。どちらも郷土への愛を呼び覚ますような温かみを感じる
作品です。この機会に、お手に取ってその温かさに触れ、親しんでいただければと
存じます。

黒部の民話に関連する本約20冊、民話・昔話の絵本を約60冊展示・貸出いたします。

展示中の本は、おひとり10冊まで貸出できます。
どうぞご利用ください

図書館の開館時間は、
平日午前９時から午後８時、土日祝日は午前９時から午後６時までです。
お仕事帰り、学校帰りにぜひお立ち寄りください。

お問い合わせは　黒部市立図書館　電話５４－２３１１　です。
みなさまのご来館をお待ちしております。