ふるさと納税で日本を元気に!~大阪府門真市~
半世紀に渡り磨き上げられた職人技が作る一級品の帆船模型!
約半世紀に渡り工芸品の帆船模型を作り続けている奥野帆船工芸。
製作するのは奥野禮三(おくのれいぞう)さんと妻の菊江さんだ。
主な作業は、禮三さんが木を削って船の形に整え、菊江さんが帆と糸を張り色塗りを担当する。
これらをすべて手作りの職人の技で製作する。
通常の帆船模型は、実際の船のように骨格から木の板を張り合わせて作るやり方であるが、禮三さんは独特の作り方である。
角材を張り合わせた木を掘り起こして船体を作る「ソリッドタイプ」と呼ぶ方法で製作している。
船の歴史をたどると古来の木製の船作りの原点は丸太をえぐってつくっていることから「これにする」を決めた。
創業以来このやり方は変わってはいない。
このため重厚感のある仕上がりになっている。
「商売としてソリッドタイプで作っているのは、おそらく日本でここだけではないか」と禮三さんは言う。
日本丸
サンタマリア
カティーサーク
新日本丸
小さな町工場が並ぶ道路の突き当り近くに夫婦の自宅兼作業場がある。
10畳ほどの広さの自宅の1階に構えた作業場は、創業当時からこの場所のままだ。
創業は昭和44年。
この数ヶ月前、勤めていた会社の上司とそりが合わず、先のことを考えずに会社を退職。
実はこの3ヶ月後に菊江さんとの結婚を控えていた。
当時を思い出しながら、奥野さんは次のように語った。
「この時に、ものづくりをやってみようということを思い立ち帆船模型を選んだ。ゼロからのスタートのため、どうやって物を作るかも分からないし機械の扱い方も分からない。それらを以前の得意先や仲間達に助けてもらい、ひとつひとつ解決して行った。助けていただいた人がいたから今があると思っている。 当初は独学からの開始のため小学生が作るような下手くそな代物であった。技術の習得はプラモデルを買ってきて研究したり、船の書籍などを元に作り方を独学で学んでいった」
提供している品物の金額は、かなりの安価である。
価格は創業時代からほとんど変わっていない。
「お客様の中には金額を上げるなら買うと言った人もいたほど」と語る。
塗料や材木、部品は値上がりするが品物の価格はそのままに据え置いているのは、自分の作ったものを世の中の人に一人でも多く持って頂きたいというモットーがあるためだ。
頑固な職人を想像していたが、お会いしてみてその物腰の柔らかさに驚いた。
誰もが思わず応援したいと思う、そんなご夫婦であった。
ご夫婦にはお子さんがおらず後を継ぐ者もいない。
1代でこの技術が無くなるのが何ともさみしい気がした。
禮三さんは二歳の時、戦中戦後の栄養失調の影響で右目の視力を失った。
人の良さが災いしたのだろう、何度か人にも騙されたという。
苦労して人生を切り抜けてきて「最近やっと夫婦で旅行にも行けるようになった」とうれしそうに微笑んでいたのが印象深い。
サンタマリア(ハンドメイドモデルシップ・帆船)
横約37cm×縦約35cm×奥行約16cm
ブックエンド メイフラワー(ハンドメイドモデルシップ・帆船)
横約37cm×縦約27cm×奥行約12cm
新日本丸(ハンドメイドモデルシップ・帆船)
横約76cm×縦約56cm×奥行約22cm
カティーサーク(ハンドメイドモデルシップ・帆船)
横約94cm×縦約80cm×奥行約33cm
日本丸(ハンドメイドモデルシップ・帆船)
横約55cm×縦約37cm×奥行約13cm