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日本薬科大学からのお知らせ

お家時間を楽しんでみませんか。

さいたまキャンパスには漸く目にも鮮やかな新緑の季節が巡ってきました。

 

つい最近までは、薄い衣を幾重にも纏ったようなしだれ桜に心を奪われていましたが、既に葉桜となり、行く春を名残惜しく感じていました。がしかし、今、丁度見頃を迎えているのが、夏の花の代表とも言われ、圧倒的な存在感で観るものを魅了する藤の花です。

まるで潜流瀑の如く、胡蝶蘭の花にもよく似た小さな花弁の一枚一枚が、重力には逆らえないかのように地表に向かって手を伸ばしているといった具合です。

実は、このいなナビの紙面で、藤の花について取り上げるのは初めてのことです。

季節を告げる花々は、数多あれど、藤の花は広大なキャンパスの中でもあまり人目につかない温室の北東側外にある水生植物園近くでひっそり咲いているため、わざわざ足を運ばないと観賞出来ない花でもあるのです。ひょっとしたら皆様のご自宅でも藤の木を植えられているかも知れませんが、藤はマメ科の落葉つる性低木で、園芸植物であり、薬用植物でもあるのです。原産は日本で別名ノダフジとも呼ばれ、生薬名はトウリュウ(藤瘤)と言われています。民間薬としては種子を緩下剤などに用いていたようです。また藤の花の垂れ下がった姿があたかも人を招いているかのように見えると同時に観に来てくれたことに感謝し、お辞儀をして歓迎しているようも見えることから「歓迎」という花言葉があるようです。

更に調べてみると埼玉県の春日部市にある「牛島の藤」についての言い伝えとして、不治の病に苦しんでいた娘の家の前を通りがかった旅の僧侶が言う通り、娘の家の藤をお寺に納めたところ、何と娘の病が完治したとも言われています。知れば知るほど奥が深い藤の花についてのお話でした。

次にご紹介したいのは、本学の図書館に隣接するかつては鬱蒼としていた竹林についてです。4月に入って、この竹林は職員によって整備が進められ、インスタ映えするような遊歩道がお目見えしました。可愛らしいカエルもライトアップ用の瓶を胸に抱えにこやかに迎えてくれているようです。

本学を訪れる多くの人が、皆口々に感嘆するのは、東京ドーム約3個分弱のキャンパスと豊かな自然環境です。

教職員のみならず、学生の皆さんも日々の勉学や研究に疲れた心身をこの野趣溢れる自然にさぞ癒されているのではないでしょうか。

さて、現在でも中々思うような日常生活を送ることが出来ない窮屈な日々は続いていますが、4月末からいよいよゴールデンウイークがスタートします。コロナ渦では、外出もままならず、お家時間をどのように過ごしたらよいものかと考えあぐねておられる方も多いのではないでしょうか。

そこで、前置きは長くなりましたが、今回はご自宅で手軽に作れる見た目にも爽やかなハーブウォーターをご紹介したいと思います。

ハーブウォーターという言葉を初めて聞いたという方の為に少しだけレクチャーをしておきましょう。

まず一般的なものとしては、ハーブやスパイスなどの芳香植物を水蒸気蒸留法で蒸留した時に得られる水溶液のことで、芳香蒸留水、フローラルウォーター、ハイドロゾルなどとも呼ばれているものです。植物の香気成分を含んでおり、調理から洗濯物の仕上げのスプレーまで幅広く使われますが、蒸留するには専用の器具も必要となるため、もっと手軽にハーブの香りと成分を身体に取り込める方法をご紹介します。これはデトックスウォーターと呼ばれることもあるものですが、代謝等を促進するなどの報告は今のところされていません。しかし、爽やかな香りのドリンクを口にすることで、心がふっと軽くなるような、身体の中を何かきれいな水で洗うような感覚は楽しめるのではないでしょうか。

 

さて、予備知識はこのくらいにしまして、早速オリジナルハーブウォーター作りにチャレンジしてみましょう。

 

下記2品をご紹介して下さったのは、いなナビで皆様にもお馴染みの本学講師糸数七重先生です。

まず一品目は、ハーブ&フルーツウォーターです。

ハーブ&フルーツウォーター

(材料)

・ ローズマリー1~3本

・ミント(ペパーミントが爽やかだがなんでもよい)

・1~3本、レモン(できれば無農薬のもの。そうでない場合、レモンを切る前によく洗う)の輪切り(厚さ1センチ程度)1枚

 

(作り方)

上記材料をピッチャーまたはボトルに入れ、水500~700mL 程度を注ぐ。

冷蔵庫もしくは常温で2時間ほど置いたら、ほのかな味と香りの移った爽やかな水を楽しめる。

 

ハーブ&フルーツシロップ

(材料)

・ローズマリー4本

・ベリー類(イチゴ、ラズベリー、ブルーベリーなどなんでもよい)1カップ

・グラニュー糖1/2カップ

・水1/2カップ

(作り方)

上記材料をすべて小鍋に入れ、中火にかける。

次に煮立ったら弱火にして3分ほど煮た後ベリー類をつぶし、さらに7~8分、ふたをして弱火で静かに煮る。

最後にシロップをザル糖で漉しとり、清潔な瓶に移して保存する。

ヨーグルトなどにかけたり、炭酸水やお酒で割ってドリンクとして楽しめる。

さっぱりした味が好みの人は、ローズマリーのみを黒砂糖またはきび糖1カップ、水1カップで同様に煮詰めたローズマリーシロップもお勧め。こちらはベリーの味がないのでコーヒーや紅茶の甘味付けにも使える。

 

身近な材料で誰でも気軽に楽しむことが出来る内容となっています。また自分好みにアレンジしてみてはいかがでしょうか。

日増しに暑さが厳しくなっていくこの時期にこそ是非味わってみたくなる清涼感溢れるハーブウォーターですね。

今回はハーブウォーターについてご紹介しましたが、もっと詳しく学びたいという方向けに本学招聘講師であり、現在ハーブ料理コンシェルジェとして各種メディアでご活躍の小早川愛先生による春のハーブの栽培と活用に関する実践的な講義が、本学漢方アロマコースe-ラーニングとしてオンライン配信中です。ご興味がある方は下記URLよりご覧になって下さい。

 

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※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。