おはようございます！

先日、朝日町より修理ご依頼をいただきました、約60年以上前のアイチ時計社製の大型のゼンマイ式掛け時計です。

内部を見ると、ゼンマイが広がり切って時計ケース内で膨張しています。

最初はゼンマイが切れて破裂しているのかと思ったのですが、よく見ると、ゼンマイの巻き上げを留めるための部品を抑えるバネが切れており、固定力を失ってゼンマイが広がっていたようです(´・ω・｀)

画像ではちょっと分からないかもしれませんが、そのバネを自前で作って、ゼンマイが留まるか確かめている様子です。バネがわかるでしょうか？

分解する前に、このバネがゼンマイの収縮力に耐えられるかどうか確かめています。
画像は掃除する前で汚れていますが。。まずは分解掃除前に、作製した部品の取り付けと強度のチェックをしている様子です。


このバネが耐えられないとまたゼンマイが膨張して動力を貯められず、動作しないわけですから、まずは分解前にある程度復活の可能性の程度を探らないといけません。

バネ自体は何とか大丈夫そうなのですが、その他の歯車や部品にも、だいぶ摩耗が見られます。

バネは復活出来ても、全体としてどうかという点では、まだまだ心配がありますね。

やはり60年以上は経過した時計ですから、摩耗も当然それなりのものがあります。


時計修理と言っても、新品にできるわけでは無く、今ある状態をどう負担が少なく、出来る限りの点でスムーズ化していくかがカギです。

なかなか、難儀しています。